インプラントの適応、手術の実際 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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(a)全身の健康状態 一時間程度の日帰り手術に耐えられる健康状態である必要があります。心筋梗塞や狭心症などの重い心臓疾患がある場合や、人工透析を定期的に受けている場合などはインプラントの適応にならない場合があります。その他、血圧のコントロールが不良な方や、喘息などの発作を起こしやすい方も同様です。 |
(b)適応年齢 一般的な適応年齢は、顎の骨の成長が止まる16〜18歳以上です。健康状態が良ければ年齢的にはいくつでもインプラントをお受け頂くことは可能です。なお、妊娠中の場合は、出産から一定期間を経てから行います。 |
(c)日常の生活習慣、タバコの本数 ハミガキを定期的に行い、口腔内の衛生状態を管理できること。例えば一日に1箱以上のタバコを吸われる方にはインプラントをお勧めできません。口腔内が清潔に保てないと、インプラントを施行した部位に感染などの合併症を起こす場合があるからです。 |
(d)糖尿病の場合、その程度
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(e)インプラント治療に対する十分な理解 インプラント治療を安全に行うには、術後の生活習慣など様々な注意事項を守って頂く必要があります。ですから、治療に対して十分に理解が得られていない段階では、インプラントをお勧めできません。 |
(f)顎骨、歯槽骨の状態
インプラントの安定性を強固なものにするためには、インプラントを支える歯槽骨に一定の厚みが必要です。歯槽骨の厚さには個人差がありますが、通常生まれ持った個人差はインプラント治療にはあまり影響しません。インプラント治療において問題となるのは、二次的に起こる歯槽骨の著しい吸収で、主に二つの原因があります。一つは歯周病による歯槽骨の破壊。もう一つが歯の欠損部位を放置することで生じる歯槽骨の生理的な吸収です。
◆歯周病による骨破壊 歯肉溝(歯と歯茎の間)に歯周病菌が侵入し、さらに奥の歯槽膜周辺に炎症が及ぶ結果、歯槽骨が融解されます。 ◆欠損による骨吸収 歯槽骨は、基本的に歯を支える為の骨です。したがって、歯がなくなると歯槽骨の仕事がなくなるため骨の吸収が進みます。 |
(g)口腔内の状態 |
インプラントの安全性と確実性を、より高める為に |
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安全にインプラントを行える。 |
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インプラントを施行することができるが、いくつかの点に注意が必要。 |
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補助的な処置を同時に行うことで、インプラントを施行することが可能。 |
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事前に補助的な処置を行った上で、インプラントを施行することが可能。 |
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インプラントの施行が困難。 |
インプラント埋入手術の実際 |
まず、口腔内を清掃します。次に部分麻酔を行います。麻酔の処置が終わり、インプラント埋込手術の段階に入りますと、一定時間は口を開けた状態を保ってください。緊張なさらず、口を自然に開けるようにして下さい。 |
歯肉を切開後、顎の骨を専用の器具で削って行きます。その際は骨を削るような微弱な音がしますが、医師の指示に従い正しい姿勢を保って下さい。インプラントを挿入していく際は、顎に多少の力が加わります。切開した歯茎を縫合し、止血処置を行って終了となります。 |
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当院では、手術後にインプラント手帳をお渡しします。 |
インプラント手帳には、インプラントの情報、診療記録や定期検診の予定を記載できます。例えば引っ越し先や、海外でインプラントに問題が起きた場合、この手帳に書かれた情報を医師に見せることでスムーズな治療を受けることができます。 |
術後に注意すること 手術後しばらくの間は、インプラントを埋入した部位に刺激を加えないようにして下さい。うがいの仕方、歯ブラシを開始する時期、食事の取り方に関して、主治医の指示を厳重に守って下さい。 |
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インプラントの治療案内
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